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アスリート

矢印 ≫16 【怒らずに叱る】

スポーツ現場の練習風景などで監督が大きな声で怒鳴っているシーンをドラマなどでよくみかけます。
「こら―っ!なにやっているのだ!走っとけ!」なんて言われて選手が溜息をついて走って行く…
心技体を鍛えるスポーツマンにとってこのような事は日常茶飯事だと思います。
私が問題にしたいのは、怒鳴った側に「愛情」や「相手を思う気持ち」があるかどうかなのです。


ただやみくもに感情の赴くまま、さらには自分の理想だけを押し付けてしまうと『怒る』になってしまいます。
『虫の居所が悪い』なんて言葉を耳にしますが、指導者としてあってはならない事だと痛切に感じています。
「全然やる気がない!」と怒って、むりやり練習を「やらせる」では必ずどこかで限界と歪が来るでしょう。
「怒り」に任せず、選手のモチベーションを高めるための策を持つのも指導者の大切な仕事のひとつでしょう。


逆に『叱る』とはどういうことなのでしょう?
まず指導する側とされる側との『信頼関係』や『意思疎通』が必ず成立していなければなりません。
同じ目標を持ち、多くの会話を持ち、時には目線を下げ、時には遠くから見守る。
時には理不尽に怒鳴る事もあるかもしれませんが、その裏には期待値が含まれている事も選手には理解されるはずです。


もちろん指導者側だけの問題ではなく、選手側もいかに言われた事を素直に受け止める事ができるかが必要になります。
与えられた仕事を納得して遂行していく「素直さ」は一流選手になるためのひとつのスキルだと私は感じています。


指導者は愛情を持って「叱る」、そして選手は「素直」に受け止める。
これからの時代、そんなチーム作りが理想なのかもしれません。

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