骨は日々、新陳代謝を繰り返し成長しています。しかし、加齢や閉経などによって骨を生成する働きが弱くなり、その結果、骨量の減少により骨がもろくなり骨の障害や骨折しやすい状態になります。この状態を骨粗鬆症といい、高齢者に頻発する障害が、近年では若い世代にも増加傾向にあります。
骨量は骨格の成長とともに20歳頃まで増加し、成人期にピークを迎えます。このときの最大骨量を増やすことができれば、加齢とともに骨量が減少しても病的な数値までには減少せず、最大骨量のピークを過ぎた後も運動をすることにより骨量を増加させ、または減少のスピードを抑制できることが最近の研究で報告されている。筋肉量は骨量に密接な関係があり、筋肉を適度に動かす運動が骨粗鬆症の予防には有効的である。これは筋肉を動かすことによって骨が刺激を受け、骨の新陳代謝が活発になりカルシウムの吸収効率を増加するためである。汗をかく運動=有酸素運動(ウォーキング、水中ウォーキング、エアロバイクなど)やダンベル体操などがおすすめです。しかし、年齢、日常生活の活動量、現在の体力に合わせて運動量や運動種目を選択する必要があります。誤ったケースに長距離ランナーなどが過度な運動をするあまり、カルシウム消費が摂取量と比例せず、骨密度が低下することがしばしばあります。運動はほどよく適度が大切です。
現代社会は時間との戦いであり、外食や朝食を抜くなど食生活のアンバランスにより、学童期の骨密度は低下傾向にあります。また、以前では骨の生成に必要なカルシウム、タンパク質、ビタミンDを多く摂取できていた和食中心の食生活から、現在は炭水化物や脂質の多い欧米化の食生活に一変し、これらも骨粗鬆症を増加させる要因になっている。タンパク質は肉・大豆製品、ビタミンDはキノコ類、カルシウムは乳製品などから主に摂取でき、1日のカルシウム必要摂取量は成人男女で600mg、消費の激しい運動選手はその約2倍の摂取が理想である。「骨=カルシウム」が常識とされていますが、カルシウムだけを多く摂取していれば骨が丈夫になるというわけではありません。マグネシウムがなければ骨は強くなりません。マグネシウムには血中のカルシウムレベルを調節し骨弾力性の維持やカルシウムが骨から溶け出すのを防止する作用などによって、強い骨を形成する手助けをしています。マグネシウムは海藻類やバナナ、野菜類、ナッツ類などから主に摂取でき、一日のマグネシウム必要摂取量は200~400mg。これらを食事で摂取しきれない場合はサプリメントで摂取することが手軽で簡便でしょう。
日光浴も、骨粗鬆症の予防には欠かせません。紫外線を浴びることによって、体内のビタミンDは活性型に変化し、活性型ビタミンDが腸からのカルシウム吸収を高め、骨に蓄える役目を果たします。家からあまり出ない滞在型から外出型に少しずつ変化させ、無理のない範囲での継続できる運動と食事にも気遣いをすれば骨粗鬆症の予防になるでしょう。
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