東洋医学では背中は胸中の臓腑、五臓(肺、心、肝、腎、脾)を納め、五臓が弱れば、背骨は内側に曲がり肩のラインが崩れると考えられています。
人間は口から食物を食べ胃で消化し、消化された栄養分は肺と心の手助けにより脾が全身に運搬し、血は肝に貯蔵され血管を通じて全身に送られる。つまり脾胃は肝臓に栄養を与える作用があり、体の中央部に位置し重要な働きをしている。しかし、加齢と共に食欲が衰え脾胃の働きも弱り、全身に栄養を送ることも少なくなる。その結果、栄養の供給が減り、五臓の働きが減弱し、背中や腰が曲がると共に「腰痛」「背部痛」「胃痛」といった加齢による特有の症状が出現する。
加齢により曲がった背骨は中?穴に灸をするといいでしょう。
このツボは胃痛、腹部膨満、消化不良などの際に使用するツボです。灸をすれば背中が伸びるのは中?穴が胃に陽気を吹き込む力があり、胃を活発にする働きを促し、栄養の循環が改善され、その結果、五臓の働きが旺盛になるからである。
中?穴はヘソとみぞおちの中央にとります。
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