人の体を大きく分類するとみぞおちから上を「上焦」、みぞおちから下を「中焦」、へそから下を「下焦」にそれぞれ分けられ、これらを総称して「三焦」と呼ばれています。上焦には心経(心臓に関連するツボの流れ)や肺経(肺に関連するツボの流れ)があり呼吸を管理し、中焦には胃経(胃に関連するツボの流れ)や脾経(消化に関連するツボの流れ)があり消化吸収を管理し、下焦には肝経(肝臓に関連するツボの流れ)や腎経(腎臓に関連するツボの流れ)があり排泄をそれぞれ管理しています。三焦は体内で消化した栄養分を全身にめぐらせ体内の水路を整え、不用の物質を尿や便として排泄させる総合的な機能を持つものとされています。すなわち、三焦経は体の水分調整を管理し、消化吸収、呼吸管理、排泄作業のバランスを維持しています。
「下焦」のバランスが崩れて発症する特徴的ものに、午前様の深酒による下痢があります。食べ過ぎや夜更かし、体の疲れによる下痢も三焦経のアンバランスによるものです。東洋医学では三焦経の乱れにより下痢や便秘などを引き起こすと考えられています。
下痢等には三焦経のバランスを調整し、三焦の治療は陰交穴を中心にハリや灸をします。陰交穴は臍の下2cmにとります。
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